ワールド・ビジョンは国際的な支援活動を行っているNGOの1つです。ワールド・ビジョン・ジャパンは、ワールド・ビジョンの考えを基に日本での支援活動を担っている団体です。歌手としても有名なジュディ・オングさんや、女優の酒井美紀さんなどが支援者として名を連ねています。
しかし、団体の名前自体は聞いたことがあってもどのような理念を持っているのか、また実際の事業内容などについてご存じない方も多いでしょう。そこで今回は、ワールド・ビジョン・ジャパンについてどんな団体なのか、特徴から口コミ・評判までをご紹介します。
Contents
ワールド・ビジョン・ジャパンってどういう団体なの
団体名 | 特定非営利活動法人 ワールド・ビジョン・ジャパン |
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URL | https://www.worldvision.jp/ |
設立 | 1950年9月 |
所在地(本部) | 東京都中野区本町1-32-2 ハーモニータワー3F |
主な事業内容 | キリスト教精神に基づいた緊急人道支援、開発援助、政策提言 |
ワールド・ビジョン・ジャパンは、キリスト教宣教師であるボブ・ピアスが第二次世界大戦後に中国へ渡った際、「すべての人々に何もかもはできなくとも、誰かに何かはできる」と考え、そこで出会った少女に支援を始めたことがきっかけで始まりました。支援をより多くの人に届けられるよう、1950年の9月にアメリカのオレゴン州にてワールド・ビジョンを設立し、1960年代には日本の親を亡くした子どもたちへの支援活動が行われます。
その後、ワールド・ビジョンが日本で活動を展開しやすいよう、ワールド・ビジョン・ジャパンを設立したのです。現在ワールド・ビジョンは、およそ100ヶ国で宗教や人種、民族、性別を問わずすべての子どもが健康的に成長できるよう活動しています。
ワールド・ビジョンの基本理念
キリスト教宣教師であるボブ・ピアスが始めた活動となっているため、基本理念はキリスト教精神に基づいています。
私たちはキリスト教精神に基づいて活動します
私たちは貧しい人々のために献身します
私たちはすべての人を価値あるものとします
私たちは仕えるものです
私たちはパートナーです
私たちはすぐに対応します引用:worldvision
この理念に基づいて活動を展開していますが、宗教に関わらずすべての子どもに対して支援活動を行っています。こうした活動に感銘を受け、支援したいと申し出る人も多いです。
具体的な事業内容
ワールド・ビジョン・ジャパンが行っている事業としては、主に大きく3つに分けられます。子どもたちへのスポンサー・シップでの地域開発プログラムを軸にした開発援助支援、自然災害・紛争などで子どもたちが被害に遭わないよう守るための緊急援助、世界各国へ子どもたちが安全かつ平和に暮らせるよう働きかけるアドボカシー活動です。
開発援助支援
世界各地では、貧困問題によって多くの子どもたちが防ぐこともできる病気で命を落としています。そのような困難な環境下で生きている子どもたちは、教育も受けられずにいます。
しかし、貧困問題はただ「モノ」を支援するだけでは解決に至りません。
まずは水衛生を整えるために井戸や貯水タンクの設置、トイレの整備を進めて子どもたちが病気になるリスクを抑えます。その地域の子どもたちが教育を受けられるよう、教育施設の設置や教師へのトレーニングなど学ぶ環境を整えるのです。さらに、子どもたちの家族が安定した収入を得られるように、その地域での畜産や農業支援、職業訓練などで支援しています。
緊急援助
近年では日本でも多くの自然災害が発生していますが、世界でも様々な自然災害や紛争に見舞われています。自然災害や紛争の被災者は、その半数以上が子どもたちと言われています。最も弱い立場である子どもたちを守るために、ワールド・ビジョンでは緊急支援・復興支援・防災(減災)活動を行っています。
ワールド・ビジョン・ジャパンが活動を展開している国では、日頃の備えとして災害直後に配布できるような支援物資を倉庫に備蓄したり、非常時の入手手段を確保したりしています。復興支援・防災(減災)では、災害や紛争後の生活基盤を取り戻すための支援も手掛けています。水や食糧、住居、教育などを確保し、次の災害に備えられるよう地域コミュニティと協力しながら中長期的な支援を展開しているのです。
アドボカシー活動
アドボカシーとは、一人ひとりが課題について知り、原因について声をあげて解決のためにできることを訴えていくことなので、現場ごとに活動内容も異なります。ワールド・ビジョン・ジャパンのアドボカシー活動では、すべての子どもたちが安全かつ健やかに成長できる場所になるよう、政府や国際機関、市民社会、支援地域に働きかけています。
ワールド・ビジョン・ジャパンの寄付についての特徴
ワールド・ビジョン・ジャパンでは、子どものための支援活動を世界的に展開していますが、その活動の根幹は寄付や支援によって支えられています。寄付による支援実績としては、540世帯しか安全な水を飲めなかったウガンダ共和国ナラウェヨ・キシータ地域での支援活動で約7倍の3900世帯が安全な水を飲めるようになり、コンゴ民主共和国のカンボブ地域では1日3食食べられるようになりました。
貧困問題は世界中で見られますが、開発途上国の子どもたちはより厳しい状況での生活を余儀なくされています。子どもたちの健やかな成長を守るために、ワールド・ビジョン・ジャパンへの寄付が用いられているのです。ワールド・ビジョン・ジャパンへの寄付の1つであるチャイルド・スポンサーシップに参加することで、毎月継続的な支援が可能となります。
スポンサーになった方には支援地域で暮らしている子どもたちを紹介しているとともに、子どもたちと交流することも可能です。子どもたちの顔を見ながら支援できるので、成果をより身近に感じられるでしょう。
どうすれば寄付できる?
ワールド・ビジョン・ジャパンへ寄付するには、ワールド・ビジョン・ジャパンの公式サイトから「募金/寄付・協力する」のページへ行きます。個人であれば、どのような問題を解決するための支援をしたいのかによって寄付先を選択できます。貧困問題などへの継続的な支援であればチャイルド・スポンサーシップ、もしくはプロジェクト・サポーターに申し込みましょう。
チャイルド・スポンサーシップの申し込みは3分ほどで終了します。個人情報入力前には支援するチャイルドの人数や支援希望地域選択、性別選択などを選択していきます。次に個人情報、支援金の送金方法、アンケートを入力して申し込み内容確認へ移り、申込内容に誤りがなければ完了です。
プロジェクト・サポーターでは、支援金額の希望から個人情報の入力、送金方法、アンケートを入力し確認ボタンをクリック、申し込み内容確認して送金手続き、申し込み完了という流れになります。チャイルド・スポンサーシップとプロジェクト・サポーター以外の募金方法は、募金したい活動から「今すぐ募金する」をクリックして募金の申し込みをしていきます。
支援金額は変更可能となっており、個人情報の入力、支援金の送金方法、アンケートを入力して確認ボタンをクリックすると、申し込み内容確認のページへ移動し誤りがなければ完了です。
寄付での税制優遇措置について
ワールド・ビジョン・ジャパンは認定NPO法人に認められていることから、寄付金控除等の対象となります。寄付をすることで税制優遇措置が受けられるのです。個人での寄付の場合、特定寄付金として個人の所得税控除で税額控除もしくは所得控除のうち有利な方を選択できるようになっています。
基本的に税額控除の方が所得税還付は大きくなるとされています。この税制優遇措置を受けるためには、年末調整では控除できないことから所轄の税務署にて確定申告が必要です。確定申告時には、寄付した際に発行される領収証が必要となります。他にも、法人や相続・遺贈による寄付でも税制優遇措置が受けられる場合があります。あらかじめどのような税制優遇措置が受けられるのか確認しておきましょう。
ワールド・ビジョン・ジャパンの評判・口コミ
ここからは、ワールド・ビジョン・ジャパンに実際に寄付している方からの評判や口コミなどをまとめてみました。寄付した方はどのように感じたのか、ぜひチェックしてみてください。
2005年頃に始めたワールドビジョン
ジャパンの退会を決めた。理由はコロナ禍の影響も有るし、私の年齢や今後の経済的な面もあるけど、チャイルドが20歳になる事。これは開始時に決めてた。本当は18歳で終了予定だったけど、延長して今日に至る。来年の彼女の誕生日を迎えたら支援を終了しようと思う。— りゅうら@目指せバリスタFIRE (@TakahaneRyula) September 21, 2021
こちらの方は、これまで16年にわたって支援をし続けてきました。これだけ長い期間支援を継続し続けることは非常に難しいことでもあるので、支援を身近に感じられるような工夫が為されていたからこそ継続できたと考えられます。
チャイルド・スポンサーシップでは、支援しているチャイルドの顔が見えるように手紙でのやり取りや活動報告などをしっかりと行っています。年に1度ではありますが、支援しているチャイルドの写真付き成長報告もあることから、健やかな成長を見守れる環境であることが分かります。
「ワールド・ビジョン」というサイトを見ていました。偶々、テレビをつけたら、自分の目標でもある支援サイトでした。良かったら、ブラウザから検索して下さいな…1日150円の寄付ですが、あまり稼ぎがないために困った。約300万人の支えになるそうです。
— みいあ★位相の猫🌷 (@path110) September 23, 2021
こちらの方は、ワールド・ビジョン・ジャパンに興味があるものの、チャイルド・スポンサーシップが経済的に難しいと考えているようです。界中の子どもたちが安全かつ健やかに成長できる活動は、多くの人からの支援にて成り立っています。ワールド・ビジョン・ジャパンではチャイルド・スポンサーシップだけでなくプロジェクト・サポーターなどでも支援することは可能です。
生活に無理のない範囲での支援から始めてみることも可能となっています。様々な支援方法があることを知ることで、自分にもできることがあると多くの人が認識し支援につながっていくのでしょう。
まとめ
世界中の子どもたちが安全かつ健やかに成長できるように支援活動を展開しているワールド・ビジョン・ジャパンについてご紹介してきました。今この時にも世界中で多くの子どもたちが貧困や災害・紛争などにより、やっとの思いで生活をしています。世界中の現実を見て「何かしたい」「何かできることはないか」と感じられたのであれば、まずは簡単にできるワールド・ビジョン・ジャパンでの寄付から始めてみてはいかがでしょうか。